emotional flutter

the tear flows because of tenderness.

繰り返される社会性と感情 - 『劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ』所感メモ

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2年と3ヶ月ぶりのブログ更新です。

このブログ、TVアニメ『響け!ユーフォニアム』シリーズを見て、感情が限界、臨界、emotional burn out及びemotional flutter状態になった時に書き散らかすためのブログになっちゃってます。

何人かの方からDMで感想いただいたり、ブックマークいただいたり、すごく嬉しかったです。

更新が無い間、ちゃっかりアニクリさんで過去2回ほど寄稿をさせていたただいたりしておりました。自分の文章のクソさにヘドが出ましたが…。


年々、語彙力の低下や感受性・価値観の極端な偏りが激しく、現実(社会)においても虚構(物語)においても、事象や物事をとっても狭いフォーカスで捉えがちになっている節があり、

「ああ、ここが私の限界。そういうことなんですね?」

そして明日の世界より)状態になっているのが現状です。


イマココを精一杯生きてきた積み重ねが常に自身を構築していくわけですが、やはりすり減るものも多く、労働によって多くのものが失われていると思います。

週5日間、利益を最大確保し賃金をもらうためだけの集団に属し、個を消滅させ感情を殺しながら生きていくことの拒絶反動が、私の場合は虚構(物語)に反映・回収されてしまいます。


生きていくために殺さなければならないものがあるってのは本当に悲しいですね。

ストロングゼロ文学が流行りだすのもそりゃ分かりますよ。

生きるために人は多くのものを背負いすぎているからね。

コカイン摂取も大麻摂取も別に些細なことやろ。

人に迷惑かけなければ、とか思っちゃいますね。


割とマジで自戒や祈り、信念のための入れ墨したいですね。

十分な資本だけ持って、人に迷惑かけずに静かに暮らしたい。

急に口調が変わりだすくらい疲弊辟易憔悴。

 

閑話休題、『劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ』についてです。

原作を全て読んでいたので内容は分かっていましたが、やはり映像がつくとヤバイ。

一言で言うとエモーショナルバーストストリームを

正面から15発くらった感覚でした。


伝家の宝刀各種、

「登場人物、全員emo」 

「繰り返される諸行無常ハイモラル戦」

「器用で不器用な優しさの理由合戦」

「それぞれの正義〜デカイ感情VSデカイ感情〜」が110分間繰り広げられる。


2年前の自分のブログ読み返して腹抱えて笑ったんですけど、基本的に僕がユーフォから受け取るメッセージ性が変わっていなくて、京アニ、ユーフォが映し出す青春模様がドンピシャに自分の人生理念に合致しているんです。


色んなアニメを見てきましたが、やっぱりユーフォは圧倒的に青春と社会の二元論的なイデオロギーが強すぎて、TVシリーズ放映当時から「ヴオオエエアアッッ」メタルコアバンドのデスボイス、痰を吐くようなシャウト)と嗚咽しながら見ていました。


ほんの一例ではありますが、例えば『氷菓』や『SHIROBAKO』『宇宙よりも遠い場所』などの作品からも私はユーフォと同様の社会性を見出したりします。

感情オタクなのですぐに感情の同一化と自身の人生に物語反映しがち。

ユーフォを見るとマイエモーションに直ちに影響が出ます。

Twitterにお気持ちを表明する時はいつも「生きたい」「死にたい」「エモい」「感情」とか一言で終わらせてしまいうので、ここではちゃんと所感を吐き出しておきます。


上映後間もないのでキャプチャ画像少ないです。

(ほんとは「瞬間を閉じ込めた永遠」を入れ込みたい)

特にemoポイントが高い人物一人づつに焦点を当てて振り返ります。

 

黄前久美子について(オールラウンダー・中間管理職・分かり手)

久美子の人徳は言わずもがなですが、本当にどんな難易度の攻略対象も、陣中に取り入れることができる天才です。今回進級した久美子は 1年生の教育係としてOJTをこなしており「黄前相談所」が設立されるあたり間違いない感情の分かり手。

人畜無害な顔、ぼけっとした顔などと、久石奏にめちゃくちゃに言われておりますが、

圧倒的に激情家の黄前久美子は最強。(鏡をお貸ししましょうか?顔つきだんだん大人っぽくなってきてるで。)

そして自身の弱さに対し自覚的であり反省をしている点においても、

どんだけエモラル値あげれば気が済むんだよ状態。

 

「私、久美子先輩は私と同じだと思ってました。

 一歩引いて、感情的にならずに上手く立ち回って        

    敵を作らないようにして、

   ただ頑張っても意味ないって分かってて・・・。」

 

「気になって近ずくクセに、傷つくのも傷つけるのも怖いから、なあなあにして安全な場所から見守る。そんなに人間に、相手が本音を見せてくれと思う?」                    

 

自身の弱さ、あざとさについて久美子は次のように言います。

 

 Scene emo1 

久美子

「そうだね・・・。そういうところが自分に       

     あるのは認めるよ。

    でも、それでいいなんて思ってないよ。 

     むしろ嫌だなって思ってる。」

 

傷だらけの飼い猫「どうしてですか?」

 

久美子

上手くなるのに・・・邪魔だからかな・・・。

 私ね、上手くなりたいんだ。ユーフォニアム。」

 大雨の降り頻る中、天に向かい両手を広げながら

 

っっああああああああああああああっっっつ・・・。かはっ・・・。あゔぁっ。

(意訳:劇場内で既に座ってはいるけど、 

                できたら膝から崩れ落ちたい。

                 かつて、西新宿の高層ビル群の谷間で、        

                 秒速5センチで落ちる桜の花びらに

    琴線をズタズタにれ、自分の生き方を

                後悔した主人公や、

    これまた同じく西新宿の街道で 

                ホワイトアルバムの季節に、

    最愛の人から心の悲鳴を吐露され自身の

                情けなさを嘆いた主人公のように

    いますぐ起立してからもう一度膝から

                崩れ落ちたい。

 

このシーンの際、思わずボソッと

「27年間何してきたんだよ?てめえ。」

と自分に腹が立ちました。(立華高校のエモラル・ノブレス、佐々木梓リスペクト)

久美子のエモラルはいつだって正しい気がします。向上心、誠実、内証、そして努力。久美子を主人公たらしめる存在意義や意味を再認識しました。

 

 

■久石奏について(トラウマ背負い・悟り開きと諦め・捻れた感情)

まあ、可哀想な子だなと思いました。だから未熟なところも許してしまいたい。

途中までは「この女アっ・・・教えてあげたいなあ。」と、なんとか色々言いたい事を我慢して

優しさの理由を教えてあげたいおじさんの気持ちでいましたが、彼女の抱えたトラウマはそりゃ同情もします・・・。捻れた感情になるもやむなし。


ある集団において、実力よりもみんなの気持ちが優先される。

頑張る意味なんて無い。自身の努力や実力とは裏腹に、結果によって生まれる特定他者の感情と境遇によって評価や待遇が変わる・・・。

故にemoは降り積もり、バーンアウト

 

Scene emo2

「たくさん練習して、毎日毎日居残りして、

 それで上手くなっても何もないかも

    しれないんですよ!?

 誰も喜んでくれなくて、

    いい事も一個も無くてっっ・・・!!」

 

 

久美子

「そんなの当たり前だよっ!!

 一生懸命頑張って  

    努力して努力して努力して、

 でも結局ダメだったなんて

     誰にでもある事だよっっ!

 そんな事ばっかりだよ!!!!!

 いつだって頭を過るよっ・・・・・

 やってもダメかもって、叶わないかもって。

 こんなに練習して、

     結果が出なかったらどうしようって・・・

  上手くいかなくて後悔したら

     どうしようって・・・

    

 でも・・・

    私は頑張れば何かがあるって信じてる。

 それは絶対無駄じゃない。」

 

 

精神的自殺 phase2〜

劇場内にて過呼吸並びにショック症状にて白目泡吹き

 

社会か?社会????っっあゝん???💢 💢

ユーフォのそういうところ。

そういうところお・・・。


圧倒的現実。誰も悪くない。世界の真実。

 

 

ここで突然ですが、2年前の僕のブログの文章を振り返って見ましょう。

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こいつ、2年前から感受性がまるで変わってねえ・・・。


あと、彼女たちの青春から社会性を感じてしまうことへの敏感さ、正直流石にもう疲れた。休みたい。温泉行きたい。

 

しかし、やっぱりある意味感傷マゾ的な概念が強く、

作品自体見ることを辞める、という選択肢が出てこないあたり

ほんと、人間ってある程度生きると根本的な思想・価値観・感受性・信念・性癖ってもう変わらないんだなって思いました。

なるべくモラルは保ったまま。寄り添って生きてそして死にたいです。

 

 

高坂麗奈について(特別思想・ノブレス・undefeated)

 麗奈についてですが、

ブレてなくて安心する〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

be strong, be strong like her.

undefeated.

といった所感です。もうプロになって早く全身特別になって欲しい。

滝先生と結婚してすごい情熱的なセックスして欲しい。

もはやあんまり言うことないんですよね。

ユーフォで一番好きなキャラなんですけど、

もう確立されてしまっている。

 

今回も「特別大吉山」で久美子との湿っぽいシーンがありましたが、

あれ、僕の中では実質まぐわいです。


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無言でみかん飴を食べさせる麗奈

 


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久美子「何か吹いてよ・・・」に応答する麗奈

 

 


??ヴオイイイイキイイイイヤアツッ???(疑問形デスボイス)


もうな。ありがとな。

二人は特別だよ。誰がなんと言おうとな。

世界はそう言う風にできているんだ。

 

あ、要所要所で久美子や秀一のことを

ど突いたりするところ、にやけました。


僕も合宿先のアクトパル宇治で、

夜に部屋を抜け出して共同レストスペースにいたら

偶然麗奈と出くわして、ちょっとからかったら

ペットボトルのお茶で脇腹をど突かれる、

そんな人生を送りたいと強く思いました。

 

あと、何度か輪廻転成が可能であるならば、

大吉山の山頂で、久美子の為にリズと青い鳥

第三楽章「愛ゆえの決断」の一節を吹く前に飲んだ天然水に生まれ変わりたいです。

 

 麗奈「私は生きた成果を残したい」

That's all.

 

 

  

 ■吉川優子について(カリスマ・感情調節・過剰責任感・調和)

優子部長、まじかっこいいっす。

はるか部長に負けず劣らず、部長としての責務を

全うしていました。

カリスマ性があり、全体統率力は北宇治の中でも

ピカイチなんじゃないでしょうか。

劇中ではあまり映されることはありませんでしたが、部長としての葛藤は相当なものだったと思います。 

 何より、一生忘れられないシーンがあります。

関西大会でゴールド金賞にも関わらず、

全国出場を逃してしまった結果発表の後、

会場の片隅で膝から崩れ落ち、嗚咽している優子部長がいました。

そして後ろで優しく背中を撫でる夏紀副部長。

 







死んだ。

この時は死にました。


ほんとに無理でした。

劇場で叫ぶのめっちゃ我慢しました。

握りこぶしに爪痕つくくらい力入ってました。

 

その後、何事もなかったかのように部員の前に現れ、大会の反省、総括、みんなのモチベーションを上げる為に元気な声を上げていました。


吉川優子。

絶対に幸せになってくれると私は信じています。

お願いします。神様。

 

 

■中川夏紀について(エモラル・誠実・イケメン・エレキギター

序盤、しれっとエレキギター弾いてる夏紀が

映った際、「!!!!????」

となりましたが、いやあ、本当に嬉しかったです。

実は僕は「大学生になった夏紀に軽音サークルでギター弾いてて欲しい連盟」の会員なんですよ。 

 

後は何と言っても奏との掛け合いですね。後輩より演奏技術が劣ることの劣等感と、副部長としてのノブレス、更には部長の優子のフォロー・ストッパーとして、ものすごい様々なストレスを抱えている

はずです。でも、夏紀は一切そんなそぶりは見せない。

 

夏紀「ワタシは、アンタの本音がききたい」

 

常に正面から、誠実に、対等に人と関わること。

意外に難しいことを夏紀は正々堂々なんて事なしにやり抜きます。


僕は彼女の笑顔が好きです。

屈託なく笑う純粋な笑顔が。

どうか、これからも。変わらずにいて。

 

 

 

■のぞみぞについて(Happy IceCream・JOINT・愛ゆえの決断)

これ、むしろアンケートとりたいんですけど、

関西大会でリズと青い鳥の演奏(特に第3楽章)のシーンで原因不明のemoトランスフォームド状態になった人ってどれくらいいるんでしょうか?

すごい感情でした。映画『リズと青い鳥」を見た後に「コレ」ですよ。

二人の少女の、あまりにもデカイ、大きすぎる

バックグランドが介在し、

この演奏は奏でられている訳です。

今回の劇場版において、皆様もお気づきの通り

みぞれと望美は一言もセリフを発していません。「あれ〜?のぞみぞ、もっと喋らせてよ!

リズぶりの動く二人だか、もうちょいフォーカスしてよ!」と内心思っていましたが・・・。

 


でも、第3楽章のシーンで悟りました。

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「あっ・・・・・・

    いいか、もう。」

 

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もういいんですよ。

多分リズと青い鳥見た人は全員同じ気持ちなんじゃないでしょうか。

 

悔いがあるとすれば、彼女たちの最後の大会が、

関西で幕を閉じてしまってこと。

でも、私たちはもう知っていますよね。

彼女たちがこれからも強く生きていくことを。

 

 

 

■ユーフォはヤバイ。(全体総括)

 殴り書きしましたら、ちょっとスッキリしました。

なんか、ほんと好きです。

響け!ユーフォニアム

なんなんですかね?

美玲の葛藤の生々しさとか、川島サファイア様のメンタルの強さとか、葉月の「良い女」感とか、

不本意な形でフェードアウトせざるおえなくなったかべちゃん先輩とか、

多分まだ書ける事あると思うんですけど、とりあえずお腹空いたのでいったんここまでで。

 

武田綾乃先生×京アニによって紡がれる

青春と社会と感情が怖いです。

でも、すごい好きになるのは、自分の人生と波長が合うからだと思います。

 

僕は社会が云々かんぬんとよく抜かしておりますが、実は社会に感謝しなければ生きていけない

ということも理解しているつもりです。

 

ちなみに美玲が部活終了してすぐ帰宅するシーンとか、マジで現代社会を切り取ったかのような至高のワンシーンでしたね!

 

み:定時で帰ります!もう仕事は終わったので・・・。

その他:ワタシは残業しようかな〜。

    俺も、今日は残るわ。

    先輩は?残業しますよね?

    うん、そうしようかな・・・。

み:・・・・・・。お疲れ様です。

        お先に失礼します,

 

的なっっっ!🤗

日本社会の縮図

北宇治高校吹奏楽


このシーンも、

握りこぶしで歯食いしばってましたね。

美玲、お前は別になんも間違っとらんぞ!!!!!!!!!!!!!!

 

色々ある世の中、大切なことを再認識させてくれるユーフォに感謝。

人生は一度しかない。

You only live once.

Peace.

 

最後まで雑。



PS.劇場を後にして、私は池袋から自宅まで徒歩で帰りました。ストロングゼロを2缶消費したところで、泣けてきました。いい歳こいてなにアニメに一喜一憂してんだ、とか学生に戻って色々やり直したいとか。

でも、次の日朝起きたら、ちょっと前向きになっていました。

これからまた頑張ろう。


「後悔のないようにしなさいよ」


麻美子おねえちゃんの声が聞こえた気がしました。